介護老人保健施設の歯科衛生士の生活期ケア
 介護老人保健施設ではどういったケアを提供しているの? 医療機関とは何が違うのか、多職種連携に取り組む介護老人保健施設の歯科衛生士の1日の仕事に密着しました。
 
AM8:30
出勤

朝の申し送り、ケアカンファレンス
夜勤者からの引継ぎ、担当する入所者の様子を確認
 生活期リハビリテーション棟のステーションに介護福祉士・介護職員、支援相談員(SW)、ナース、リハビリ職員、管理栄養士、歯科衛生士が集まり夜間帯のことで報告があります。入所者に気になる変化がなかったかを確認。多職種で入所者の情報を共有する老健はチームプレイです。
 
AM9:30
ベッド調整会議
 入・退所者や利用者の状況・情報について相談員より報告を受けます。
AM10:00 臨検者の口腔ケア、経管栄養患者の口腔ケア
 熱のある利用者さんや体調を崩している利用者さんは口腔内が汚れやすく、免疫力も低下しているため、口腔内を清潔にすることが重要です。
 また、経管栄養の方はお口から食べ物を摂取されていないため、お口を使う機会が少なく汚染されやすい状態です。毎朝歯科衛生士が口腔ケアに入り清潔保持に努めています。

AM10:30
サービス担当者会議
 医師(Dr.)、ナース、介護職員(CW)、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、支援相談員(SW)、ケアマネジャー(CM)、管理栄養士、歯科衛生士等が多職種協働で、入所者食事摂取状況について、会議で報告します。
AM11:00 口腔内のアセスメント
 入所されている方々の口腔ケアと口腔内のチェックを行います。口腔内の痛みは食事が摂れなくなるなど様々なところに影響してきます。義歯の不具合はないか、粘膜に傷や炎症はないか、歯に痛みはないか等も確認。新規に入所してきた方には口腔内や義歯の写真を取りお口の中の状態を把握し、他職種に申し送ります。


AM11:30
 午前の口腔ケアをカルテ・記録用紙に記録。
PM0:00
 老健入所者・通所リハ利用者の食事摂取状況の把握をします。ムセはないか、きちんと噛んでいるか、食事量はどのくらいかを観察します。
 また、老健入所者には週1回、ミールラウンド(食事観察)を行います。これも、医師(Dr.)、ナース、介護職員(CW)、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、支援相談員(SW)、ケアマネジャー(CM)、管理栄養士、歯科衛生士等が多職種協働で行います。


 
PM0:30 昼食後の口腔ケア
 お口の機能や飲み込みの機能が低下していると、お口の中に食べ物が残っていることがあります。そのままベッドに横になってしまうと窒息や誤嚥の原因となってしまうため、口腔ケアをするときは食べ物がお口の中に残っていないかを確認します。
PM1:30 お口のリハビリ
 安全においしくお食事を摂って頂けるように、お口の体操や喉の筋力向上訓練等を行います。入所者個人の思いに対してプログラムを立案します。コミュニケーションをとることが一番のリハビリと考えています。


PM2:00
回診、指示受け
 医師(Dr.)が入所者を診察し、ナースに指示を出します。歯科衛生士はナースから申し送りを受けます。
PM3:30
歯科診察の様子
※金曜日はDr.の補助
 歯科衛生士が歯石取りも行います。


PM5:00
記録整理
PM5:00 退勤の時間です。
   
   
まとめ
歯科衛生士に期待されるのは口腔面でのリーダーシップ
  
 
 生愛会ナーシングケアセンターのケアは医師やナース、介護福祉士・介護職員、セラピスト(リハビリ職員)、管理栄養士、歯科衛生士、ケアマネジャー、支援相談員(SW)と連携して、入所者をサポートする「多職種協働」を実践しています。
 施設で毎日のケアをしている歯科衛生士は、ナースや介護福祉士・介護職員等、他職種と入所者の様子変化について情報提供し合うことも大切な役割。また、学会発表などの取り組みも盛んです。入所者が退所をしてから、どのように生活を自立できるようになるかを見据えたケアが求められます。

  
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